- シニア調査
作成日:2026.01.28
シニアの悩みごと7選|高齢者の本音から見えるビジネスの機会・ポイント
日本では超高齢化が進んでおり、シニア市場の重要性はこれまで以上に高まっています。しかし、シニア世代を一括りで考え、固定観念にとらわれたアプローチでは、本当のニーズを把握できないケースも少なくありません。
そこで本記事では、コスモラボが実施した「独自の調査データ」をもとにし、現代のシニアが抱えるリアルな悩みや困りごとについて、7つのカテゴリーに分けて解説します。
シニアの本音を正しく理解することは、新たな商品開発や効果的なマーケティング戦略を立てる上で、大きなヒントになるでしょう。
目次
シニアの悩みに「ビジネス成功のヒント」が隠れている

ビジネスの原点は「顧客が抱える課題を解決すること」であり、シニアに対しても同様です。シニアが日常的に抱える不安・不満といった悩みの中に、ビジネスチャンスが潜んでいる可能性があります。
例えば、コスモラボの調査によると、シニアの83.7%が「健康面」に不安を感じています。

しかし、この数字を単に「病気になりたくない」という不安としてとらえるのは適切ではありません。背後には、「これからも旅行を楽しみたい」「孫と思いきり遊びたい」といった、ポジティブな願いが隠れていることも少なくないからです。
そこで本記事では、シニアが抱える悩みを掘り下げ、背後にある本音(インサイト)まで読み解いていきます。
【コスモラボ最新調査】データで見る、シニアの悩み・困りごと7選
ご紹介するのは、コスモラボが実施した『シニア層の「困りごと」実態調査レポート』に基づくオリジナルデータです。7つのテーマから、現代シニアのリアルな姿を探っていきましょう。
① 身体機能の衰えなど「健康」に関する悩み
前述の通り、健康面に不安を感じるシニアは83.7%にのぼり、最大の関心事であることが分かります。上位を占める具体的な悩みとしては、「体力や筋力の低下」(63.9%)や、「視力や聴力の衰え」(42.6%)などが挙げられます。

【シニアの本音】
健康に関する悩みは、単純に身体を心配しているだけではありません。実際には、身体の機能が落ちて「外に出る機会が減るのではないか」といった不安や、「医療費が増えたときの家計への負担」など、生活全体の課題が背景にあるケースも多いです。健康寿命をできるだけ長く保ち、元気で快適に過ごすことは、シニアにとって重要なテーマだといえます。
【ビジネスチャンスの視点】
- ヘルスケア分野:手軽に始められる家庭向けフィットネスサービスや、栄養バランスに配慮した食事の宅配サービスなどが注目されています。また、機能性表示食品や、シニア世代でも使いやすいUIやUXを取り入れた健康管理アプリなども有望です。
- 生活支援分野:歩行を助けるアシストシューズや、デザイン性に優れた補聴器など、暮らしの質を高める製品が増えています。オンライン診療や服薬指導サービスも、シニアの生活支援に役立ちます。
② デジタル化への戸惑いなど「日常生活」の困りごと
昨今では、デジタル機器やインターネットを活用するシニアも増えています。一方で、コスモラボの調査データによると、「デジタル機器やインターネット利用」に困っているシニアは59.9%と半数を超えることも特徴です。

【シニアの本音】
社会全体のデジタル化が進む中で、「自分だけ取り残されるのではないか」と不安なシニアも多いでしょう。一方で、「便利なものは積極的に使いこなしたい」と考え、学習意欲の高い層も確実に存在しています。
【ビジネスチャンスの視点】
- IT・通信分野:操作が簡単なシニア向けスマートフォンやパソコン、また、設定の代行サービスなどが挙げられます。
- 教育分野:地域で開かれるスマホ教室やオンライン講座のほか、孫の世代と気軽にコミュニケーションがとれるツールなどがあります。
- 全般:全般的なサービス例として、電話でも注文できるネットスーパーといった「デジタルとアナログを組み合わせたサービス」などが考えられます。
③ 物価上昇や老後資金など「お金」に関する悩み
健康面の不安と同等、あるいはそれ以上に切実なのが、お金に関する悩みです。
調査データでも、「物価上昇」(63.3%)、「老後資金が足りるかどうか」(59.6%)といった結果であるように、お金はシニアにとって大きな不安要素だといえます。

【シニアの本音】
年金を主な収入源とするシニアにとって、続くインフレは、生活に直結する問題です。そのため、支出を抑えるべく、節約をするシニアも見受けられます。一方で、資産を守るだけでなく、「増やす・賢く使う」ことへの関心が高いことも特徴です。
【ビジネスチャンスの視点】
- 金融分野:シニア層を対象とした資産運用セミナー(例:新NISAの活用方法)や、リバースモーゲージ・相続や贈与に関する相談サービスなども提供されています。
- 小売やサービス分野:シニア向け割引や、シニアでも使いやすいポイント活用支援アプリなどが挙げられます。省エネ家電への買い替えや、節約に役立つリフォーム提案などを行うケースも見受けられます。
④ 将来の介護や終活など「もしも」への備えに関する悩み
いつか訪れる「もしも」に対する備えも、シニアにおける関心事の1つです。
自身の介護・終活に対する不安は、高い数値を示しています。具体的な内容としては、「介護にかかる費用の負担」(49.7%)や「生前整理の進め方」(39.5%)などです。

【シニアの本音】
もしもの備えに対し、多くのシニアの根底にあるのは、「子どもや周囲に迷惑をかけたくない」という思いです。多くの人は、元気なうちから準備を始めたいと考えています。また最近では、終活をネガティブなものではなく、今後の人生を自分らしく過ごす前向きな活動として受け止める人も多いです。
【ビジネスチャンスの視点】
- 介護・福祉分野:ITを活用した見守りサービスや配食サービス、介護施設の紹介やマッチングを行うプラットフォームなどがあります。
- 終活分野:エンディングノート作成のサポートや身元保証サービス、生前整理や遺品整理のサービスなどが挙げられます。ほかにも、お墓や葬儀に関する相談ができるサービスも見受けられます。
⑤ 家の老朽化や災害など「住まい」に関する悩み
家に長く住み続けると、新たな悩みが生じるケースも少なくありません。具体的な悩みとしては、「建物や設備の老朽化」(46.0%)や「災害時の安全性(地震・水害・火災など)」(42.2%)が上位に挙がりました。

【シニアの本音】
長年住み続けた持ち家には、愛着があるものです。しかし、家の維持や管理を大変に思うシニアも多いでしょう。また、災害や防犯の面で不安な人も少なくありません。身体機能の衰えを踏まえた上で、安全で快適に暮らしたいという願いもあります。
【ビジネスチャンスの視点】
- 住宅・不動産分野:手すりの設置といった小規模なバリアフリーリフォームや、建物の耐震補強・ヒートショック対策などが挙げられます。また、高齢者向け住宅(例:サービス付き高齢者向け住宅)への住み替えに関するコンサルティングも存在します。
- 防災分野:防災グッズの宅配や設置サービス、災害時に役立つ情報を提供するサービスも増えています。
⑥ 家族の健康や価値観の違いなど「家族関係」の悩み
シニアの関心は、自身のことだけにとどまりません。身近な存在である家族についても、様々な悩みがあるようです。データを見ると、「家族の健康への不安」は51.5%と半数を超え、「価値観や生活習慣の違いによるストレス」も28.1%といった結果になっています。

【シニアの本音】
自分自身の健康はもちろんのこと、離れて暮らす子どもや、配偶者の健康を心配する人も多いでしょう。また、子どもや孫と十分に会話ができず、価値観の違いから寂しさを感じるケースも見受けられます。そのため、ほかの世代と一緒に過ごす機会を増やしたり、家族のつながりを深めたりできるサービスに価値を感じやすくなっています。
【ビジネスチャンスの視点】
- ギフト・旅行の分野: シニアの子ども世代をターゲットとした親孝行ギフトや、家族の思い出づくりにつながる三世代旅行プランなどがあります。
- テクノロジー分野:家族で健康状態を共有できるアプリや、コミュニケーションを深められるようなデジタルフォトフレームなどが提案されています。
⑦ 孤立や人付き合いなど「社会とのつながり」に関する悩み
身体やお金といった実生活の悩みだけでなく、心の充足感に関わる「人とのつながり」も、シニアにとって大切なテーマの1つです。データを見ても、「新しい人間関係を築く機会が少ない(28.1%)」や、「近所や地域とのつながりが薄い(24.7%)」など、社会的な孤立に対する不安がうかがえます。

【シニアの本音】
定年退職をきっかけに社会とのつながりが減り、孤独を感じるシニアは多く存在します。趣味を楽しんだり、学び直しに取り組んだりすることで、新たな生きがいや仲間を求める「サードプレイス」への関心も高まっています。
【ビジネスチャンスの視点】
- カルチャーや教育の分野:例えば、カメラ・パソコン・園芸といった趣味をテーマに、シニアを対象とした講座が多く開かれており人気です。ほかにも、オンラインサロンや大学による公開講座など、多様な学びの場が広がっています。
- コミュニティ分野:同じ趣味を持つシニア同士が出会えるマッチングアプリや、地域のボランティア活動を支援するサービスが挙げられます。
シニアには、暮らしを良くしたい前向きな消費意欲がある!

7つの悩みを見てきましたが、単なる「課題リスト」としてとらえるのは早計です。なぜなら、悩みの奥には、「もっと良くしたい」といった前向きな思いが隠れるケースが多いからです。実際に【コスモラボの調査】では、
- 規則正しい生活リズムを心がける(59.9%)
- バランスの取れた食事を摂る(58.7%)
- 適度な運動(56.0%)
といった具合に、半数以上のシニアがより良い生活を目指して行動を起こしています。

これは、シニアが自身の課題解決に意欲的な証拠だといえるでしょう。意欲は、価値があると判断した商品やサービスに投資するという、消費行動にもつながります。そのため、ポジティブな消費行動をいかに掴むかが、シニアマーケティング成功のポイントになるでしょう。
シニアの悩みをビジネスチャンスに!コスモラボが伴走します
本記事で解説した通り、シニアの悩みは多岐にわたります。また悩みは、「さらに快適に生きたい」というポジティブな願いの裏返しであるケースが多いです。
シニアは、願いを叶えるための商品やサービスを探しています。 貴社の商品・サービスは、シニアの人生をどのように豊かにできるでしょうか?問いに答えるには、表面的なニーズだけでなく、背景にある本音を理解し、寄り添う視点が欠かせません。
私たちコスモラボは、データに基づいた客観的な視点における「シニアの本音の抽出」を得意としています。 「より詳細なデータで競合と差別化したい」「特定のテーマを深掘りして、新たな戦略を立てたい」 などとお考えでしたら、ぜひ一度コスモラボにご相談ください。