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作成日:2025.06.26

【成功事例あり】シニアマーケティングとは?適切に進める方法を徹底解説|難しい理由や成功ポイントも紹介

【成功事例あり】シニアマーケティングとは?適切に進める方法を徹底解説|難しい理由や成功ポイントも紹介

少子高齢化が進み、日本におけるシニアの割合は増えており、シニア市場も拡大を見せています。しかし、シニアマーケティングは、難しい側面があることも事実です。実際に「シニアマーケティングの進め方がわからない」「シニアマーケティングの成功ポイントを知りたい」と悩む企業も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、シニアマーケティングの概要から、難しいと言われる理由・成功に向けたポイント・実際の活用事例まで解説します。「シニア市場で成果を出したい」「シニアマーケティングを成功させたい」と思う企業様は、ぜひ参考にしてください。

コスモラボのシニアマーケティングとは?

コスモラボのシニアマーケティングとは?

コスモラボは、高齢者・シニア層に特化したマーケティング会社です。マーケティングに必要な各種調査(アンケート・サンプリング・各種インタビューなど)も、コスモラボですべて完結します。

会員数も全国に20万人いて、年齢も60代・70代・80代と、幅広い層にリサーチが可能です。さらに、長年にわたりシニア市場に特化してきた実績と、自社で調査から分析まで一貫して行える体制から、高品質なサービスをリーズナブルな価格でご提供できます。

「全国規模でシニアマーケティングを実施したい」「調査方法・分析方法がわからない」「高品質かつリーズナブルに行いたい」といった場合、コスモラボにお任せいただければ安心です。

シニアマーケティングとは?

シニアマーケティングは、高齢者を対象としたマーケティング活動のことです。ここでは、具体的にどういった内容を行うかや、重視されている理由などを解説します。

シニアマーケティングの概要

シニアマーケティングとは、一般的に65歳以上の年齢層を対象としたマーケティング活動全般を指します。マーケティング活動を行う際には、健康状態・経済状況・価値観など、多様な視点からシニア層を捉えることが重要です。

また総務省のデータによると、日本の総人口に占める65歳以上の割合は約29%(2024年時点)と、超高齢社会となっています。この割合は今後も上昇を続け、2040年には35%を超えると予測されています。

図1 65歳以上人口及び割合の推移(1950年~2045年)

参照元・図の引用元:統計トピックス No.142 統計からみた我が国の高齢者(総務省)

高齢者の割合が増えている背景から、シニア層は消費の中心的な担い手として、企業にとってますます重要なターゲットとなるでしょう。

シニアマーケティングの重要性

少子高齢化が進む日本では、シニア市場は拡大の一途をたどっています。労働人口が減少する一方で、年金受給者や退職金を手にしたシニア層は増加しており、シニアの消費行動は経済に大きな影響を与えています。また、健康寿命が延び、アクティブに活動するシニアが増えている点も見逃せません。

可処分所得が高く、時間にも余裕があるシニア層は、旅行・健康・美容・趣味・孫へのプレゼントなど、幅広い分野での消費活動が活発な傾向にあります。企業がシニアマーケティングに注力することで、「新たな収益源の確保」「ブランドイメージの向上」「顧客ロイヤリティの強化」が期待できます。若者向けマーケティングだけでなく、シニア層に特化した戦略を立てることも、今後の企業成長に不可欠な要素です。

シニアマーケティングが活躍する場面

シニアマーケティングは、高齢者向けの商品やサービスを提供したり、改善をしたりする際に効果を発揮します。例えば、「健康食品」「介護用品」「金融商品」「旅行商品」などは、シニア層のニーズに合致しやすい商品です。適切なマーケティング戦略によって、売上を伸ばすことが可能です。とはいえ、シニアマーケティングが活躍するのは、このような分野に限りません。

高齢者に向けた配慮をすれば、「住宅」「自動車」「家電製品」「食品」「アパレル」など、幅広い分野で活用できます。様々な分野で、高齢者の視点を取り入れたマーケティング戦略を展開することで、新たな市場を開拓できる可能性もあるでしょう。

シニアマーケティングが難しいと言われる理由

シニアマーケティングが難しいと言われる理由

シニアマーケティングは、母数が多い分、取り組みたいと考える企業も多く見受けられます。しかし、難しい側面があることも事実です。ここでは、シニアマーケティングが難しいと言われる主な理由をみていきましょう。

高齢者のニーズが多様化している

高齢者と言っても、年齢・健康状態・経済状況・価値観など、その背景は多種多様です。そのため、シニアを一括りに捉えることは難しく、細分化して考える必要があります。例えば、アクティブで旅行や趣味を楽しむシニアがいる一方で、介護を必要とするシニアも存在します。また、経済的に余裕のある層もいれば、年金生活で節約を頑張る層も存在するでしょう。

多様性を考慮せず、画一的なアプローチを試みても、ターゲットの心に響くことはありません。そのため、性別・家族構成・ライフスタイルなど、様々な切り口からセグメントを細分化し、個々のニーズを把握する綿密なリサーチが求められます。

価値観と購買行動に独自性がある

高齢者は、若年層とは異なる価値観や購買行動を持つ傾向にあります。若年層や中年層へのマーケティング経験があっても、その内容をシニアマーケティングに当てはめたところで、成功するとは限りません。

シニアは、長年において培われた「自身の価値観」を重視し、商品やサービスを選ぶ傾向にあります。衝動買いは少なく、比較検討してから購入を決定するケースも多いです。過去の経験や知識に基づき意思決定を行う人が多いことから、感情的な訴求よりも、具体的なデータや根拠に基づいた情報提供が効果的です。そのため、シニア層の購買心理を理解し、共感を呼ぶようなマーケティング戦略が求められます。

デジタル格差と情報アクセスに課題がある

デジタルに不慣れな層への配慮は、シニアマーケティングを難しくする要因の1つです。
例えば、日常的にデジタル機器を利用する高齢者が存在する一方で、スマートフォンやパソコンの利用に慣れていない高齢者も見受けられます。

そのため、シニアマーケティングを行う際には、オフライン施策も重視する必要があります。チラシ・DM・対面販売・イベント開催など、多様なチャネルを組み合わせ、高齢者が無理なく情報にアクセスできる環境を整えることが重要です。

効果測定が難しい

シニア向けマーケティングでは、高齢者の多様化から、ペルソナ設定が難しいことが特徴です。正しくペルソナ設定ができなければ、効果測定もうまくいきません。また回答の回収が難しいことも、効果測定の精度に影響を与えます。例えば、オンラインでアンケート調査を行う場合、デジタルに疎いシニアからは回答を集めにくいでしょう。対面調査を行う場合には、遠方の居住者や、外出が難しいシニアの回答を集めにくいと言えます。

また、高齢者マーケティングに関するデータが不足していたり、ノウハウがなければ、効果測定も難しくなる傾向にあります。若年層や中年層向けのデータやノウハウをもち合わせていても、高齢者マーケティングには活用できないケースも往々にして見受けられます。

シニアマーケティングを適切に進めるコツ

シニアマーケティングを適切に進めるコツ

シニアマーケティングを適切に進めるには、シニアに特化したポイントを押さえることが重要です。ここでは、シニアマーケティングを適切に進めるためのコツを紹介します。

ターゲット層を明確にする

高齢者といっても、その属性は様々です。調査目的に沿った属性を抽出しなければ、当然ながら実のあるマーケティング活動を行えません。調査内容に応じて、年齢・ライフスタイル・価値観・情報リテラシーなどを考慮しつつ、具体的なターゲット層を定めることが重要です。適切なペルソナを設定することで、効果的なマーケティング戦略を立てられるでしょう。

オフラインとオンラインを適切に活用する

インターネットが普及している昨今において、デジタルデバイスを使いこなすシニアも多く見受けられます。一方で、スマートフォンやパソコンに苦手意識を持つシニアも、依然として存在することも事実です。デジタル格差といった背景から、高齢者の情報源は多様化しています。

シニアマーケティングを行う際には、オフラインとオンラインの調査を適切に組み合わせることが重要です。ターゲットの利用状況に合わせて、最適な方法を選びましょう。

法令遵守を意識する

シニアマーケティングにおいて、関連法規の遵守は不可欠です。なかでも「特定商取引法」や「景品表示法」は、シニア層を対象としたマーケティング活動で、注意すべき代表的な法律です。例えば、 アンケートに回答してくれた人に景品を送る場合、「景品表示法」に基づき景品の上限額を守る必要があります。関連法規制を守り、調査を行う際にも倫理的な配慮を徹底することで、結果的にマーケティングを成功に導けます。

適切に効果測定を行う

効果測定は、「投資対効果の最大化」「戦略の最適化」といった観点から、マーケティング活動の成功に欠かせません。どのような施策が成果につながり、どういった部分で改善の余地があるかを明確にすることで、効率的なマーケティング活動が実現します。

特にシニア層は、価値観や購買行動の多様化によって「一般的なマーケティングセオリー」が通用しにくいため、適切な効果測定が重要です。効果測定を行う際には、高齢者のデジタル格差に配慮し、オンライン・オフラインを適切に組み合わせる必要があります。KPIは、ブランド認知度や顧客満足度なども含めて設定し、長期的な視点で評価しましょう。

シニアマーケティングの活用事例

シニアマーケティングの活用事例

ここでは、シニアマーケティングの活用事例について紹介します。各社の成功ポイントについて、早速チェックしてみましょう。

健康食品・サプリメントの販売促進事例

A社は、シニア層向け健康食品ブランドを展開しています。しかし、従来のテレビCMや新聞広告の効果が頭打ちになると同時に、インターネット利用率の低いシニア層へのリーチに課題を感じていました。

【実施した内容】

無料セミナーの開催 シニアが集まる公民館・老人ホームなどで、健康に関する知識を解説したり、自社商品の活用法を紹介
商品サンプルの配布 セミナー参加者に、自社商品のサンプルを配布し、実際に体感してもらう
個別相談会の開催 セミナー後、参加者の健康状態や悩みに合わせ、パーソナルなアドバイスを提供

 

【結果】
健康セミナー参加者のうち、約30%が商品を購入しました。セミナー開催後3か月で、対象商品の売上が20%も増加しました。セミナー参加者からの口コミで、新規顧客の獲得にもつながりました。

【成功ポイント】

  • オフラインでの接点創出: インターネットを利用しない層にもアプローチ
  • 体験型マーケティング: サンプル配布による商品体験の提供
  • パーソナルなアプローチ: 個別相談会による顧客との信頼関係を構築
  • 購買意欲を促進: セミナー参加者限定割引クーポン配布

旅行・レジャー関連サービスの顧客獲得事例

B社は、シニア向けの旅行ツアーを企画・販売していました。しかし、競合他社との差別化が難しく、価格競争に陥ります。また、健康志向の強いシニア層に対し、訴求が弱いという課題もありました。

【実施した内容】

アンケート調査 500名のシニアに、「旅行で重視する点」「健康に関する悩み」「興味のあるアクティビティ」などを調査
グループインタビュー 20名のシニアに、「旅行の潜在的なニーズや不安」「健康に関する価値観」などを調査
既存顧客のデータ分析 既存顧客の旅行履歴・購買履歴・アンケート回答などを分析し、ペルソナを設定

 

その結果、医学的なエビデンスに基づき「健康をテーマにしたシニア向け旅行ツアー」を企画し、販売することになりました。

~ツアー内容~

  • 温泉地でのウォーキングツアー: 運動生理学に基づくウォーキングプログラムを開発
  • 薬膳料理教室: 管理栄養士監修の薬膳料理教室を実施
  • ツアー全体: 移動手段や宿泊施設のバリアフリー化を徹底し、高齢者が安心して旅行を楽しめるよう配慮しました。看護師・介護士も同行し、健康管理のサポート体制を整備しました。

徹底的な調査に基づき販売したツアーは、従来のツアーに比べて、売上が5倍に増加しました。健康意識の高い層からの支持を集め、顧客満足度も向上し、リピーター率も大幅に向上しました。事前の調査結果をツアー内容やマーケティングに反映したことも、成功の大きな要因となりました。

【成功ポイント】

  • 徹底的な事前調査: アンケート・インタビュー・分析に基づく、シニア層への理解
  • エビデンスに基づいた健康テーマ: 健康”志向”だけでなく、具体的な効果を求めるシニアへ訴求
  • 科学的なアプローチ: 運動効果の可視化や、食材の効能の医学的根拠に基づく解説

住宅リフォーム・バリアフリー化の需要喚起事例

C社は、バリアフリーリフォームに特化したサービスを提供していました。しかし、高齢者側からみると、リフォーム後の生活をイメージしにくく、なかなか契約につながりません。高齢者向けリフォーム市場のニーズが多様化しているなかで、顧客理解が不足しているという課題もありました。

【実施した内容】

定量調査 「高齢者向けリフォーム市場の規模」「バリアフリーリフォームのニーズ」「リフォーム予算」などを調査
定性調査 高齢者とその家族を対象に、「リフォームに関する悩み」「リフォーム後の生活への期待」などをインタビュー調査
競合分析 バリアフリーリフォーム市場における競合他社について、「サービス内容」「価格」「戦略」などを分析

 

調査の結果、高齢者の身体機能や生活習慣を考慮した「最適なリフォームプラン」を提案できました。

~提案内容の一部~

  • 間取りの変更や収納スペースの確保で、快適に生活できる空間づくりをサポート(市場調査で明らかになったニーズに基づき、転倒防止・家事の負担減・介護のしやすさを考慮)
  • 定期的な点検やメンテナンスを行い、顧客の安心をサポートする体制を用意
  • リフォーム後のイメージを明確にするため、VR(仮想現実)を活用した提案を導入しました。VR体験では、市場調査でニーズの高かった機能(自動昇降機能付きのキッチン、暖房機能付きの浴室)を体験できるようにした。

【成功ポイント】

  • 市場調査でニーズを把握: 定量調査、定性調査、競合分析を通じて、高齢者向けリフォーム市場の現状と課題を明確化
  • 多様なニーズへの対応: 市場調査で明らかになったニーズに基づき、個別の身体機能や生活習慣に合わせた最適なプランを提案
  • VRによる視覚的な訴求: リフォーム後の生活をリアルに体験できる
  • 安心サポート体制: 定期的な点検やメンテナンスによる顧客満足度向上

コスモラボとは?

コスモラボは、コスモヘルス株式会社が運営する、シニア専門のマーケティングブランドです。シニアに関する「豊富な調査データ」や「独自のノウハウ」をもち合わせています。戦略立案・販促・デジタル集客まで、ワンストップ対応できることも特徴です。

専門知識を有するシニアエキスパート陣や、全国のイベント会場、20万人のシニア会員組織を強みとし、多様なセグメントのシニアから本音を引き出します。

シニアマーケティングなら、市場調査から集客までトータルサポートできるコスモラボがおすすめ

シニアマーケティングは、少子高齢化が進む日本において、拡大の一途をたどっています。今後、ますます重要性が増すでしょう。また高齢者のニーズは多様化しており、デジタル格差や価値観の違いなど、マーケティングを行ううえで難しい側面も存在します。

シニアマーケティングを適切に進めたい場合には、コスモラボにお任せください。コスモラボは、シニアマーケティングに特化しており、調査から集客までトータルサポートが可能です。多様なセグメントのシニアから本音を引き出し、貴社のマーケティング活動を成功に導きます。シニア市場への参入や既存事業の活性化を目指すなら、ぜひコスモラボにご相談ください。詳しい内容を知りたい場合には、以下より無料の資料をご請求ください。