- アンケート調査
2026.05.29
【2025年版】シニア層の骨粗しょう症に関する実態調査レポート
本レポートでは、50歳以上のシニア層を対象に、骨粗しょう症の認知度、骨密度検査の受診状況、医師からの指摘経験、日頃の食事や運動習慣、そして読みたい情報テーマについて調査しました。骨の健康に対する理解と行動の間にどのようなギャップがあるのかが明らかになりました。
- 病名認知は高いが、検査未受診層も厚い
- 未受診理由は必要性の実感不足と受診導線の弱さ
- 食事と生活習慣への関心は高く、実践情報需要が強い
「骨粗しょう症」という病名をどの程度知っていますか?(有効回答者数:1476名)

「病名も内容も知っている」(72.2%)が圧倒的に高く、「病名は知っているが、詳しくは知らない」(26.9%)が続きました。「あまり知らない」(0.9%)は少数で、骨粗しょう症という病名そのものはシニア層にかなり浸透しています。
ただし、病名を知っていることと、自分ごととしてリスク管理できていることは別問題です。一般認知は進んでいる一方で、次の設問で見えるように受診や継続的な予防行動には差があり、情報の“理解”を“行動”へつなぐ設計が重要と考えられます。
骨密度検査を受けたことはありますか?(有効回答者数:1476名)

「1年以内に受けた」(35.8%)が最多でしたが、「受けたことがない」(27.6%)も大きな割合を占めました。「3年以上前に受けた」(19.6%)、「1~3年前に受けた」(16.9%)を含めると、受診経験の有無や継続頻度にはばらつきがあります。
この結果は、骨粗しょう症への関心は高くても、検査が定期的な健康管理として完全には定着していないことを示しています。特に未受診層や長期間受けていない層に対しては、受診タイミングや必要性を分かりやすく示すことが次の行動を促す鍵になりそうです。
骨密度検査を受けていない主な理由は何ですか?(複数選択可)(有効回答者数:408名)

未受診理由では「必要性を感じなかった」(42.9%)と「医師に勧められたことがない」(40.7%)が並び、「どんな検査かよく分からない」(20.3%)、「どこで受けられるかわからない」(19.6%)が続きました。受診を妨げているのは強い拒否感というより、情報不足ときっかけ不足です。
費用負担より前に、検査の意味や受診導線が十分に伝わっていない点は重要です。骨粗しょう症は自覚症状が乏しい分、本人が必要性を実感しにくく、医療側や情報発信側からの具体的な後押しがないと受診につながりにくいと考えられます。
医師から骨粗しょう症、または骨量低下を指摘されたことはありますか?(有効回答者数:1476名)

「指摘されたことはない」(66.1%)が多数を占める一方で、「骨量が低い(骨減少)と言われた」(16.3%)、「骨粗しょう症と診断された」(14.0%)も一定数みられました。全体の約3割が、何らかの形で骨の状態について注意を受けています。
まだ指摘を受けていない層が多い一方で、骨量低下や診断経験のある人も決して少なくありません。つまり、骨粗しょう症は一部の人だけの特別な問題ではなく、シニア層全体にとって備えを考えるべき身近な健康テーマになっていると考えられます。
骨を強くするための食事で意識していることはありますか?(複数選択可)(有効回答者数:1476名)

食事で意識していることは「大豆製品をとる(豆腐・納豆など)をとる」(65.0%)、「小魚(しらす・煮干しなど)をとる」(64.1%)、「牛乳・乳製品をとる」(58.2%)、「たんぱく質を意識してとる」(49.5%)が上位でした。骨の健康に関する食意識はかなり高い水準にあります。
骨の健康対策は、特別な治療以前に毎日の食事の延長で捉えられていることが分かります。だからこそ、単に『カルシウムをとる』だけではなく、何をどのくらい、どの組み合わせで続けるとよいかまで具体化した情報が求められていると考えられます。
調査概要
| 調査対象 | コスモラボのアンケートモニター |
|---|---|
| 調査地域 | 全国 |
| 調査方法 | ネットリサーチ |
| 調査時期 | 2025年12月実施 |
| 回答者数 | 1476名 |
| 調査会社 | コスモラボ ( コスモヘルス株式会社 ) |
| 総評 | 本調査から、骨粗しょう症はシニア層にとって病名認知の高いテーマでありながら、受診や継続的な予防行動にはまだ差が残ることが分かりました。「病名も内容も知っている」人は72.2%に達する一方、骨密度検査を「受けたことがない」人も27.6%存在しています。 未受診理由では「必要性を感じなかった」(42.9%)、「医師に勧められたことがない」(40.7%)が上位で、検査に対する抵抗よりも“きっかけ不足”が目立ちました。骨粗しょう症は痛みや自覚症状が乏しいため、本人が急いで検査を受ける理由を持ちにくく、周囲からの具体的な案内が重要になると考えられます。 一方、食事面では大豆製品、小魚、乳製品、たんぱく質などを意識している人が多く、骨を守るための基本的な知識はかなり共有されています。運動習慣も一定程度ありますが、低活動層も残っており、知識があっても必ずしも全員が十分な実践に至っているわけではありません。 情報ニーズを見ると、関心は『今日からできる生活習慣』『骨を強くする食事』『早めに気づくサイン』に集中していました。つまり、骨粗しょう症は医療的な難しさよりも、“自分の生活で何をすればよいか”を具体的に知りたいテーマとして捉えられています。 総じて、骨粗しょう症対策では、病気の怖さを伝えるだけでなく、検査を受けるきっかけ作りと、毎日続けやすい食事・運動習慣の提案をセットで示すことが重要です。受診導線、生活習慣、早期気づきの3点をつなぐ情報設計が、シニア層の行動変容を後押しすると考えられます。 |